2006年6月のお仕事
「リビングエグゼ」の3号目が出ました。
GW中、那須に神戸にと旅して撮った実例は
椎名英三さん設計の「星居」、そして
マニエラの大江一夫さん設計の「リエゾンハウス」。
天候には祟られましたが、どちらも建物に力があるので、
なかなかいいページに仕上がったのでは、と自分では悦に入っています。
アートの連載は、「中国現代アート市場」について東京画廊の
田畑幸人さんにお話を伺いました。
天安門事件の直前から中国のアートシーンに関わっているという田畑さん。
パワフルな印象のギャラリストです。
「新しい住まいの設計」8月号は「30代で建てた家 VS 50代から建てる家」。
私は「30代」の3軒、
スタジオ・ノアの森信人さん設計の清水邸、
OCMの大島健二さん設計の久米邸、
金子勉さん設計の高島邸
を取材。
同じ30代とはいえ、それぞれ家を建てた経緯や考え方に違いがあって、興味深い。
いろいろ考えさせられました↓↓↓
この月はなぜか久しぶりに古巣リクルートから声がかかり、
「都心に住む」で特集の結びの座談会を担当しました。
「マンションの間取り」について、
建築家やデザイナーに語らせるというものなのですが、
正直、その企画にはちょっと無理があった。
たった4ページ(1ページはタイトル写真なので実質は3ページ)の記事ですが、
編集部との意見の擦り合わせから人選、日程調整、対談本番から原稿への落とし込みまで、
かなり苦労しました。
建築雑誌オールレビューで細野透さんからも
「フレキシブルな間取りを持つ住戸が見られるマンションは、分譲マンションのリフォーム物件か、建築家が設計したデザイナーズ賃貸マンションにほぼ限られていることもまた事実。」
というご指摘をいただきましたが、
デベロッパー主導でつくられる分譲マンションの間取りと、
オーナー主導の賃貸マンションやリフォーム物件の間取りとの間には、
大きな乖離がある。
どちらにも「デザイナーズもの」はありますが、
前者に関わる建築家と、後者を手掛ける建築家には棲み分けがあると思う。
同時に、前者を求めるユーザーと、
後者を求めるユーザーは、はなから意識が違うのじゃないかと感じています。
「30代で家を建てる」事情が人それぞれであったように
住まいに対する思いも人それぞれでしょうが、
出身地とか年代とか生育歴とか、
住宅への意識に影響しやすいファクターは、いくつか探し当てられそうな気がします。
収入のような絶対的な条件は別にしてもね。
もう少し、掘り下げてみたいテーマです。
ほか、日経アーキテクチュア 「close up住宅」では、
以前日経住宅サーチの連載「TOKYO デザイナーズマンション」でも取り上げた、
リノベーション賃貸住宅「C.U.T」を取材。
社宅から賃貸住宅へのリノベーションは、コンバージョンに近いかもしれません。
2回取材したことで、事業主、設計者、仲介会社、入居者の話を
まんべんなく聞けたのが収穫でした。