「歌舞伎鑑賞教室」@国立劇場
高校生とご年配の観客に挟まれて
国立劇場の「歌舞伎鑑賞教室」に参加して参りました。
演目は、「引き窓」(双蝶々曲輪日記)、
上演に先立って解説役を務めるのは
当年とって28歳(のはず)の板東亀寿クン。
女子高生の注目を一身に集める役得です。
「花道」「定式幕」「見得」など超・基本用語の紹介に始まって、
「引き窓」の登場人物の相関関係(かなり複雑)を説明、
さらに、この幕に入る直前の場面を演じて見せてくれます。
「引き窓」を観るのは初めてじゃないけど、
複雑なストーリーをちゃんと理解したのは初めてかも(^^ゞ
通常、歌舞伎は「3〜4本立て」。
全部に集中できるわけはなく、
たまにはひと幕、じっくり堪能するのもいいなあ、と思いました。
「歌舞伎鑑賞教室」、侮りがたし。
とはいえ、高校生向けの演し物として
「引き窓」はいかがなものでしょうか。
歌舞伎の演目の中でも
台詞が難しい部類に入ると思うし、装置も衣装もお地味。
そのうえテーマは「義理人情」。
登場人物の誰もが他人のためを思うお話で、
まさか「徳目」として選んだわけでもなかろうけれど、
冷静に考えれば、現代人には理解しづらいところもある。
まして高校生にわかるのかな?
上演開始数十分で、
高校生たちの半分ぐらいがいっせいに船を漕ぎ始めたのが、
可愛いといえば可愛かったけど。
これっきり、
歌舞伎に興味を失ってしまわなければいいが、
と、
祈ってしまったことでした。
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