三人吉三@コクーン歌舞伎
渋谷、コクーン歌舞伎の第8弾「三人吉三」。
幸運にも、追加公演のチケットを入手しました。
連日、大入り続きだったみたいですね。
2001年の初演も観ているものの
「とってもよかった!」という感想以外は記憶になく・・(^^ゞ
ちゃんとは比べられないのですが、
今回は、因果応報のストーリーの、陰惨さが際立つ印象。
「三人吉三」って、こんなにクラい芝居だったっけ・・。
歌舞伎座でならわくわくと待つ、
「お嬢吉三」の「月も朧に白魚の・・・」の名台詞さえ
なまじその前段(夜鷹おとせがお嬢に襲われるまでの顛末)が
丁寧に演じられているだけに
三人吉三の「悪」が目立ちます。
お嬢役の福助の、喉を絞った感じの発声も、爽快とはいいがたい。
三人をヒーローにしないところが
今回の演出の狙いでもあるのでしょうが・・・。
1階客席前方を平土間にして
役者が客席を巻き込むお馴染みの演出も、
今回は、
状況劇場(古ぅ〜〜)のようなテント芝居を思い出させました。
芝居そのものがアングラっぽいからかな。
平土間の客は紙吹雪かぶってましたが、
状況劇場だったら水をぶっかけるところ。
コクーン歌舞伎はまだおとなしい(笑)。
エンディングを盛り上げるのは椎名林檎の音楽で、
そのへんが「歌舞伎として画期的!」と
当事者も観客も考えているようですが
ほとんどアングラ芝居を観ている気分になってた私には、
椎名林檎はハマりすぎで「ベタ」に思えたほどでした。
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