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「時光--蔡國強と資生堂」@資生堂ギャラリー

会期が長いとのんびり構えていたら、気付けば終幕が迫っていました(12日まで)。
滑り込みセーフ!

実のところ、外は猛暑だし、所詮小さなギャラリー展だし、
「もう、行かなくてもいいかなあ・・・」と思いかけていたのですが、

結論から言うと、

行って、よかった!!


火薬を用いた大がかりなインスタレーションで知られる、
蔡國強

ずっと気になっているアーティストです。

英字表記はCai Guo-Qiang、
カタカナでは「ツァイ・グオチャン」と書きますが
ご本人は日本語に堪能で(ほぼ10年日本で活動していました)
日本語インタビューでは「さいこくきょう」と発音していました。


彼の作品には、政治的社会的なメッセージがあります。

たとえば、WTCの在りし日、マンハッタンを背景に
小さなキノコ雲をつくって見せたパフォーマンスは
今、制作当時よりさらに、強い象徴性を帯びることになりました。

でも、それよりも何よりも、
数々のプロジェクトを記録した写真が、単純に美しいのです。

その美しさに、惹きつけられていました。


今回の展覧会のメインは、
「絵画に戻りつつある」(「ART iT」vol.11掲載のインタビューによる)と
語る蔡國強が、横浜のBankART NYKで制作した、「火薬ドローイング」です。

火薬を使って描いた、花鳥風月。

炎の痕跡なのに、どこか水墨にも似て、この上なく美しい。


しかも、小展示室で上映されているVTRで、過去のインスタレーション記録
(もちろん巨大な火薬パフォーマンスも!)を見ることができて大満足でした。


さらに、資生堂ギャラリーの最大の特徴である、
高い吹き抜け天井には、
99の金の小舟が、流れるように吊り下げられています。


宙をゆく、舟の行列。

先般の荒木珠奈さんといい、


なぜかこの夏の銀座には、
小さな夢の舟が行き交っています。

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