八月納涼大歌舞伎@歌舞伎座
8月の歌舞伎座は、納涼大歌舞伎。
いつもは昼夜二部制の歌舞伎ですが、
8月だけは三部制で、上演時間が短く、演目もいつもとひと味違う。
串田和美や野田秀樹、渡辺えり子などを起用したり。
中村屋の実験場、という印象もありますね。
上演時間が短いので、チケットも安い、はず、ですが、
今年は一等12000円。昔からこんなに高かったっけ?
と、思って改めてタイトルを見たら、
去年までの「納涼歌舞伎」が今年は「納涼“大”歌舞伎」に。
勘三郎さんを筆頭に、一座の格が上がったせいでしょうか。
もっとも、私はひとさまの株主優待に便乗してるので、
お代に文句を言う筋合いじゃないけど。
さて、私が観に行ったのは、
初日が開いて4日目の、お盆のさなか。第二部です。
演目は、山本周五郎原作の「ゆうれい貸屋」に
渡辺えり子作・演出の「新版舌切り雀」。
もう、歌舞伎役者が歌舞伎座で演じているという以外に
これを「歌舞伎」と呼ぶ理由はありませんな。
辰巳芸者の幽霊を演じる福助が、実に楽しそう。
福助は、こういう世話物の喜劇にはまります。
「舌切り雀」は、美術・加藤ちか、衣装・ひびのこずえで、
幕開け、おばさま(おばあさま?)方が
思わず「あら〜〜」と声を挙げるほど奇抜な舞台。
でも、どうやらぎりぎりまで脚本ができていなかったらしく
(当初のチラシには役名が印刷されてない)
演技も踊りも筋立ても、すべてがこなれていないカンジでした。
たぶん舞台数を重ねるにつれ、よくなるだろうと思うので、
そろそろ見頃(?)ではないでしょうか。
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