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SPACE FOR YOUR FUTURE@MOT

space for your future
アートとデザインの遺伝子を組み替える

まるで意味の違う英文タイトルと和文タイトルの、
どちらがキューレーターの本来の意図なのでしょうか。

たぶん前者、と思いたい。
ここで語られるspaceは、日本語には翻訳できないでしょう。

身体や視覚や記憶を通じて体感されるspace、
建築家たちの作品に代表されるわかりやすい「space=空間」
映像の中に立ち現れるヴァーチャルなspace。

その展示のなかに、なぜCMの沢尻エリカ100変化が出てくるのか、
私には今イチよくわからなかったけれど・・・。


「アートとデザインの遺伝子」は果たして「組み替え」ていいものでしょうか。

デザインがアート的になってもいいけど、逆はない、と私は思います。

森美術館の「六本木クロッシング」が前回に比べ
デザイン色を薄め、アート寄りになったのに対し

国立新美術館や東京都現代美術館のような官立ミュージアムが
今更デザインにすり寄るのには、なんだか違和感がある。


でも、展示は単純に楽しめました。

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「新しい住まいの設計」2007年12月号

今年最大の台風の中、無理をおして訪ねた
伊豆高原の「沙羅の樹文庫」。

団塊世代の女性が、別荘の一隅に建てた
小さな私設図書館です。

最初に話を聞いたときは、
お金持ちの奥さまの道楽かと思ってしまったけれど、

とんでもない。

子供たちに本を、おはなしを届けたい、

ひとつの夢を生涯追い続けられるというのは、
それだけでもすごいことではないでしょうか。

図書館を実現するまでの
長く、曲がりくねった道を乗り越えてきた
その行動力も並大抵ではありません。

ご本人は「私は運がよかった」とおっしゃるけれど、
運を引き付けるためには、
まず自分が努力しなければなりません。

謙虚な語り口の中に、
これまで歩んできた人生への自負がにじんで、
こちらの心に深く響きました。

「新しい住まいの設計」12月号に記事を書きました。
うまく表現できていたらいいのですが。


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東京デザイナーズウィーク&デザインタイド

年々膨張していく秋の東京のデザインイベント。

到底全部は見きれないので、
とりあえず資料だけでももらっておこうと、
メイン会場を回ってきました。

数年前は埋め立て地のはずれにコンテナを積んで開催していた
「東京デザイナーズウィーク」。
当時に比べると、良くも悪くも整理されてきたというか・・・

巨大テント会場「100%デザイン」は、
ビッグサイトあたりで行われる見本市みたいな雰囲気。

形態だけは継承されているコンテナ展は、
企業がスポンサーについた学生の展示がほとんどで
「産学協同」といえば聞こえはいいけれど、
お金のかかった学生祭を見せられているようでした。

これで入場料2000円とるなんて、納得いかない・・・。


いっぽうのデザインタイドは、
ほとんどファインアートのようなインスタレーションと、
プロダクトが混在する展示。

あちこちで、外国人デザイナーが
たむろしているのが目立ちました。

デザイナーにとって、日本は儲かる国なんだろうな・・・
などと、考えてしまったことでした。

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「日経アーキテクチュア」2007年10月22日号

日経アーキテクチュア10月22日号の「住宅レビュー」では
仙台のお隣、多賀城市に建つ「ヤエビョウブの家」を取り上げました。

「ヤエビョウブ」とは「八重屏風」。
家の外壁を、八種類の素材を重ねてつくっていることを指します。

主な素材は光を透かす断熱材とFRPで、
外壁全体が外光と樹木の影をほんのり透かすというもの。
通りからの人目を避けつつ採光する工夫です。

最初に資料写真で、この光る壁を見たときは、
「暑さ寒さは大丈夫なのかな?」と疑ったのですが、
開口部が少なく気密性が高いので、冷暖房効率もよいそう。
事実、取材に訪れた日(猛暑だった・・・)も、
エアコンはよく効いていました。

ところで、「多賀城」って「日本三大史跡」のひとつなんですってね。

そういう「日本三大」があるってコトさえ知らなかった・・・。
残る二つは平城京と太宰府、だそうです。

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