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IRONHOUSE

「日経アーキテクチュア」3月10日号の取材で、
意匠:椎名英三氏・構造:梅沢良三氏の「IRONHOUSE」を訪ねました。
(すみません、ずいぶん前です)

鉄(コールテン鋼)で構造と仕上げを兼ね、
さらに、サッシも外部階段も鉄、
という徹底ぶりで話題を呼んだ住宅です。

「新建築住宅特集」にも「住宅建築」にも、
「新しい住まいの設計」にも相当の紙幅で取り上げられました。

私の書いた記事も、やはり鉄の話題に終始してしまったので、
ここでは、わざわざ鉄の話はしません。


素材の話題に引きずられて印象が薄くなっているけれど、
実は、素材の力強さと引き立て合う、その空間がすばらしいんです。


世田谷の一種住専に建つ2世帯住宅なので、
地階の容積緩和を利用して3層にしているわけですが、

ここでは、敷地全体を掘り下げているのが、まずユニーク。

まるまるワンフロア分掘り下げることで、
通常の「ドライエリア」とはまったく異なる
地下の中庭(名付けて「アウタールーム」)が出現します。

LDKはこのアウタールームをL字型に囲んでおり、内外に一体感がある。
そこにいると、とても地下とは思えません。

それでいて、地下であるゆえに、
「アウタールーム」の名にふさわしい、屋内的な外部空間が成立しているのです。


玄関を入ると、この地階に向かって吹き抜けが下へと広がるのも、
今まで味わったことのない、新鮮な感覚でした。


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白浪五人男

歌舞伎の演目数ある中でも、河竹黙阿弥の白浪物が、大好きです。

とりわけ菊五郎の「お嬢吉三」と「弁天小僧」は何度観てもわくわくします。

歌舞伎を知らない人でも知っている(今どきはそうでもないか?)
あの、お嬢の名台詞「月も朧に白魚の・・・」が始まるときは
「待ってました!」と叫びたくなる。


さて、千秋楽も過ぎたあとで恐縮ですが、
今年の團菊祭は、夜の部に「白浪五人男」が出ました。

それも、「通し」で。

「知らざぁ言って聞かせやしょう」の「浜松屋」と
五人男のツラネの「稲瀬川勢揃い」はお馴染みですが、

時代がかった序幕と
大道具をダイナミックに使う立ち廻りの「大詰」は、珍しい。

通しで観ると、弁天小僧の「出生の秘密」から「悲劇の最期」に至る
数奇な運命(!)の全容がわかります。

弁天小僧は、もちろん菊五郎。

團菊祭なので、日本駄右衛門に団十郎が付き合い、
南郷力丸に左団次、赤星十三郎に時蔵、忠信利平に三津五郎。
贅沢このうえない配役で、たっぷり堪能しました!


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柳宗理展@広島市現代美術館

取材で広島に来たついでに、
広島市現代美術館で開催中の
「柳宗理~手から生まれるかたち~」を見に行きました。

柳展は最近どこかで見たな、と思っていたら、
去年の初春、東京近代美術館で行われた展覧会の巡回らしい。

ということは、出品作品や構成はほぼ同じなのでしょう。
(よく覚えてないけど)

が、会場が違うと雰囲気はずいぶん違う。

近美ではギャラリー4のみの展示でしたが
広島市現代美術館は1階と地下のギャラリーを使ったゆったりした展示。
平日昼間で観客も少なく、のんびり見ることができました。


改めてキャプションとじっくり照合してみて気付くのは、
50年代にデザインされたものも80年代にデザインされたものも
21世紀に入ってからデザインされたものも、
みんな同列に並んで違和感がなく、
どれも同じように、どこか懐かしい雰囲気を漂わせていること。

それが柳氏の言う「アノニマス(無名性)デザイン」の発露なのでしょうけれど、
でも、その懐かしさを醸し出す、あのえもいわれぬ曲線は、
やはり紛れもなく「柳デザイン」だ、とも思わせるのでした。

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さすらいの日々

このところ、主にF社S編集長のおかげで
九州から北海道まで、全国旅取材を楽しませていただいております。
が、表題はそういう意味ではありません。

先週末から様子のおかしかった我が家の光ファイバー回線がついにダウン。
回線を共有している固定電話もファックスも、み~んな不通になってしまいました。
MDFかどこか、共用部分のトラブルらしく、サポートが来てくれるまで手も足も出ません。

・・・なんだか、陸の孤島にいるみたいな気分。

終日ネットもメールも使えないのはさすがに不便なので、
ノートPCを持ち出しては、無線LANのあるカフェをさすらっている、
わけです。

こういうとき、iGoogleが威力を発揮しますね。

デスクトップはMac、ノートはVISTAとややこしいことをしていても、
2つのハード間でデータを移し変える必要はなく、
ネットにつながりさえすれば、
どこでもたちどころに我が家と同じ環境がつくれます。

「別にいっつもうち(オフィスともいう)で仕事しなくたって
いいんだよなあ」と改めて思うわけですが。

とはいえやはり効率は落ち、
「不通」を言い訳に「仕事が進まなくても仕方ないや」という気になって・・・

ついつい原稿じゃなくブログを書く、と。


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横須賀美術館

連休最終日は休みと決め、
早朝から山本理顕設計・横須賀美術館に出掛けました。
勢い余って、開館より1時間も前に到着。

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ゆるやかな斜面に建つ姿はとても軽やか。

太平洋側には珍しく、北に海を望む立地で、
順光で見る芝の緑と海の青が鮮明です。

いっぽう、明るく天井の高い
真っ白な展示室は気持ちいいけれど、
館のコレクションである、日本近代美術の褐色の絵画群とは
どうにも似合わない・・・。

美術館の設計に、
館の収集方針はどのぐらい加味されるものなのか?
ふと疑問に思いました。

この空間では、ぜひコンテンポラリーの企画展をやって欲しい。

近代美術は鎌倉の神奈川県立に預けちゃうというのは・・・だめ?


ちなみに、これから横須賀美術館を訪れる人に。
アクア・パッツァが出しているレストラン「アクアマーレ」は
空いているように見えても、実は予約で埋まっていたりします。

10時に着いたら、入館前にレストラン受付で席の予約を入れておき、
それからゆっくり館内を回るのがよさそう。

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観音崎公園から屋上へ直行できます。

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このへんから見ると、
ダブルスキンの構造がよくわかります。


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初心に還れ?

すっかり、怠け癖がついてしまいました・・・。

連休前後は、なぜか否応なく過去を振り返ることになりました。

取材に出掛けた先が、
子どもの頃に住んだ町だったのを皮切りに、

学生時代を思い出す出来事がたて続き、

今日の取材で連れて行かれたのは、
10年ほど前に暮らした家の、
わずか2ブロック裏手でした。

シンクロニシティというのでしょうか、
似た出来事は続くものですよね。


「初心に還れ」・・・ってことか。

折しも今夜は新月。

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