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「ザ・ローリング・ストーンズ・シャイン・ア・ライト」

思わず拍手しそうになりました。
映画なのに。


ストーンズ・ファンだったことはなく、
レコード(CDではなく)を買ったこともない。

けれども、1990年、初来日のときには
周囲の熱が伝染して、コンサートに出掛けました。
バブルが弾け散る、かすかな気配を感じた頃。

だから個人的には、ストーンズの思い出は
バブル時代に結びついている。


あのときすでに
東京ドームで豆粒のように見えるミック・ジャガーの、
それなのにエネルギーが伝わってくるパフォーマンスに
「その年齢ですごい!」と思ったわけですが、

振り返れば、当時のミックは今の私と同じ年頃・・・。


映画は2006年に行われたコンサートのドキュメンタリー。
だけど、ミックの背後からのショットは、
きっと20歳代の頃と変わらないに違いありません。


映画館からの帰り道、
六本木交差点の「アマンド」が閉まっているのに気付きました。
正確には閉店ではなく移転ですが、

交差点にあってこその「アマンド」ではないでしょうか。


ミックやキースのパフォーマンスは変わらないけれど、
バブルは遠くなりました。


「ザ・ローリング・ストーンズ・シャイン・ア・ライト」

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ART @ AGNES ファイナル

神楽坂の隠れ家ホテル「アグネス ホテル アンド アパートメンツ 東京」
舞台とするアートフェア、「ART@AGNES」が今年で最終回を迎えました。

厳しい審査を経て選ばれた精鋭のギャラリーが、
それぞれホテルの客室を使って展示を競うこのフェア。

年を追って参加ギャラリーの質・量が上がってきただけでなく、
入場を予約制にするなど、混雑緩和の工夫も凝らされて
どんどんグレードアップしていたのに、少し残念です。

何より、京都や名古屋など、地方都市からの出展も含め、
これだけのギャラリー(今回は32!)の個性に
一度に触れられる機会がなくなるのは惜しい!

最近は、「アートフェア東京」もあるとはいえ、
ホワイトキューブより住宅に近い展示、
ホテルゆえの、独特の親密感には代え難いように思います。
来場者とギャラリストやアーティストとの交流も、生まれやすいんですよね。

私は最終日の昼頃に駆け足で回ってきたのですが、
各ギャラリーの展示手法にもいっそう磨きがかかって、
とても見応えがありました。

欲しい作品もたくさんあった・・・。
特に今回は、多くの人に親しみやすく、なおかつ
値段的にも、住まいに飾るにも手頃な作品が多かったように思います。

案内状によれば、来年以降は

「『ART@AGNES』を母体としながら別のかたちで展開し、
ますます活気づいてくるアートシーンをサポートしていく予定」とのこと。

今後の展開に期待しています。

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建築雑誌オールレビュー再開!

昨年10月から休止していたブログ
「建築雑誌オールレビュー」

「おかっぱ住宅ライター」高木良子さんには
わざわざご自分のブログで再開を訴えていただきましたが
ご支援のかいあって、新年から再スタートを切ることになりました!

新メンバーを迎え、また新しい視点も加わることになるはず。
私は当面、「CASA BRUTUS」「ML」「日経ホームビルダー」のレビューを
担当する予定です。

どうぞ、また改めて、ごひいきにお願いいたします。

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田中ミエ著「ダンナ様はFBI」

このところずっと、仕事の資料やビジネス書ばかり読んでいた私。
お正月休みのお楽しみとして実家に持ち帰った一冊が、
田中ミエさん著ダンナ様はFBIでした。

るんるんと帰省の荷物から取り出し、
茶の間のテーブルの上に置いていたら、
私より先に、高齢の母(今年喜寿)が手に取り、
笑い声を立てながら一気に読んでいました。


本書は、偶然の出会いから、2年間の文通(!!)を経て
日本に「押しかけ旦那(とまでは、本書では書いてないけど)」としてやってきた
元FBI捜査官のご主人との結婚生活を綴ったエッセイです。


出会いは「ダーリン」の一方的な一目惚れ(とまでは、本書では書いてないけど)
だったにもかかわらず、
周到な心理作戦に基づく電話とエアメールで、
時間をかけてミエさんの心をつかんでしまうくだり。

婿入り道具に、なぜか行灯3台と、障子板16枚を持ち込み、
家じゅうを畳敷きに改装してしまうくだり。

そして、元FBI捜査官ならではの、徹底したセキュリティ作戦。

母と同じく、ときどき笑い声を立てながら読み進めつつ、
結婚前にお互いの家族に挨拶しに行くくだりでは、
思わずほろりとしてしまったり。


中でもつい引き込まれたのは、
「ダーリン」がミエさんのキャリアアップのために、
FBI仕込みのトレーニングを課すところでした。


ミエさんは一流ブランドの広告を数々手がけるコピーライターであり、
インタビュアー・ライターとしても活躍する方。
自分と比べてはおこがましいけれど、
近い職業であるだけに「ダーリン」の指南は
いつしか文中の「私」の気持ちで読んでいたように思います。

印象に残った部分には思わず付箋を貼ってしまったり。
あれれ、ビジネス書を読んでるのと同じになってしまった・・・。


それにしても、新婚時に
「これからはもう一人、君の仕事の成功を願う人間ができたんだよ」
なんて言ってくれるオトコ、日本人にいる!?

ミエさんが妊娠中も仕事を続けているときの、
「ダーリン」の言動には本気で涙が出ました。

「つらいときにはパートナーに甘えて乗り越えろ」

いいなあ~~、私も結婚したくなっちゃった(←とっくに手遅れ)。


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鈴木博之著「東京の[地霊]」

たとえば、

毎日通う道ではないけれど、
地図を持たずに歩ける程度には知っている。

そんな馴染みの道を久しぶりに歩いたら、
どこか一か所、見慣れない新しい建物に建て替わっていた、としましょう。

そこに以前、何があったか、あなたはすぐに思い出せますか?


近頃私は、そんなことがやたら気になります。

わかりやすい例を挙げれば、安藤忠雄設計の表参道ヒルズ。

建て替え前の、同潤会アパートの景色はたやすく思い出せるのですが、
では、その前は?


同潤会は、たしか関東大震災を受けて生まれた組織です。
関東大震災が起きたのは大正12年だから、
少なくともそれ以前にはあのアパートは存在しなかったはず。

一方、明治神宮は大正9年の創建。
表参道じたいは、同潤会以前にすでに通っていたでしょう。
では、その沿道の、あの土地は、どんな場所だったのか。

明治期なら「東京市外」でしょうから、
あるいはただの農地だったかもしれないけれど。
(手元に資料がないので、詳細は帰京後に調べます!)


さて、
建築史家・鈴木博之著東京の「地霊(ゲニウス・ロキ)」 (文春文庫)
は、
そんな「土地の歴史」を幕末・維新に遡って拾い上げた、
13の物語で構成された本です。


たとえば、第一章は、
現在の六本木1丁目、246号線から少し奥に入った
ラフォーレミュージアムのあたりをめぐる物語。

ここは、静寛院宮(皇女和宮)が維新後に住んだ屋敷跡です。
昭和期には終戦直後の内閣総理大臣、東久邇宮稔彦が住みました。


鈴木氏は、
同じ土地に住んだ和宮と東久邇宮に、

明治維新・終戦時という国家存亡の危機に、
宮家の一員であったがために
「一種の人身御供として歴史の表面に現れざるを得なかった(本文)」

という共通の運命を見出します。


この土地は、その後国有化されて林野庁の宿舎となり、
さらに民間に払い下げられます。
鈴木氏は、この流転にも、和宮と東久邇宮の運命を重ね合わせます。


付け加えれば、林野庁宿舎跡地を含む国有地の払下げは、
バブル期の地価高騰の引き金をひいた、と言われる出来事でした。


地図で見る限り、静寛院宮邸の敷地形状と
現在のラフォーレミュージアム周辺の地形はさほど変わらず、
照合するのは難しくありません。


江戸時代の道と、東京の道は、実はあまり変わっていなくて、
東京の町並みは、江戸以前からの地形を下敷きにできあがっている。

そのあたりのことは、
陣内秀信著東京の空間人類学 (ちくま学芸文庫)

中沢新一著アースダイバー

に詳しいです。


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あけましておめでとうございます。

東京の元旦は快晴です。
しかし、全国的にはあまりお天気は良くないとか。
そこで、東京湾の初日の出をお裾分け。

Image3392009年1月1日 07:03:26、羽田沖

Image340帰りの船上からは、富士山がきれいに見えました。
写真ではぼんやりしていますが、おわかりになりますか。

今年もいい年になりそうです。

どうぞよろしくお願いいたします。


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