ランドスケープ-島尾敏雄展
「ダム」、「工場萌え」
、「東京鉄塔」
、「恋する水門」
、「ジャンクション」
。
以上はみんな、2007年に発行された写真集。
「ドボク萌え」がブレイクした年といえましょう。
2008年6月には、武蔵野美術大学で「ドボク・サミット」も行われたよし。
翻って、現在東京都写真美術館で開催中の展覧会、柴田敏雄「ランドスケープ」。
被写体はダムや土砂崩れ防止のコンクリートなどの、まさしく「ドボク」なのですが、
そこに向けられた視線は、明らかに「萌え」とは一線を画します。
とくに、山肌に張り付いたコンクリートの写真は、傷口のように痛々しい。
同時に、意図されざる造形美も浮かび上がります。
それにしても、タイトルが地名だけなのはちょっと不親切。
何を目的に造られた「ドボク」なのかわからない写真も多くて、欲求不満が残りました。
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