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ムック「1000万円台でいい家が建つ教科書」発行!

扶桑社から、ムック
1000万円台でいい家が建つ教科書
―こんな時代だからこそ、チャンス! (別冊・住まいの設計 158)

が発行されました。

これは、建築家・山下保博さん率いる
家づくりのネットワーク「Project1000」の成果を
これから家を建てようとする人たちにシェアしようというもの。
かつて、私自身もその立ち上げに参加しました。


「Project1000」とは、ただ「ローコスト」であるだけではなく、
「何にいくらかかったか」を明らかにし「適正価格」で家を建てるために
設計者と施工者が協力する「仕組み」です。
「そんなの当たり前では?」と思われるかもしれないけれど、
従来の「住宅業界」では当たり前のことが当たり前ではなかった。
材料費と人件費がごっちゃになった「一式」見積もりが一般的だったのです。


そんな状況に風穴をあけるべく、1997年に始動した「Project1000」。
2000年に第1棟を完成、関西始め地方にも協力設計・施工会社を得て
来年には竣工100棟に達しそうな勢いです。


このムックの取材を通じて、
改めて多くの「Project1000」の建て主さんに会いましたが、
みなさんとても気さくに、快く話を聞かせてくださったのが印象的でした。

新居を取材させてくれる方は、誰もがその出来映えに満足しているものですが、
特に「Project1000」の建て主さんには

「Project1000」の意義を、これから家を建てる人に伝えたい!

という熱意が感じられました。

このムックを通して、その熱意が読者にも伝わりますように。


自画自賛になりますが、なかなか楽しい仕上がりになったと思います。
とくに、市川幹郎さんが書いてくださった
「1000万円台でいい家を建てるための教科書の『教科書』」はおすすめ。
「Project1000」で建てようと建てまいと、きっと役に立つ、
基礎知識とコストダウンのテクニックがまとめられています。



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「住まいの設計」リニューアル

2003年7月号から仕事をさせていただいている
扶桑社の「新しい住まいの設計」。
はや6年のお付き合いとなりました。

昨日、店頭に並んだ2009年6月号では大リニューアル。
ロゴも「新しい住まいの設計」から
「SUMAI NO SEKKEI」と欧文になりました。
「新しい」は取れたわけ。

広告業界からは、
これまで「新住設」という略称を使っていたのに、
これからどうすればいいの〜
という、どうでもいいような反響もあるらしいですが(^-^;

巻頭記事のイメージもだいぶ変わりましたし、
読者の反応が気になります。

ちなみに私は、今号から始まった情報ページ
「カルチャー&インフォメーション」を担当。
目玉は、「地元建築家がガイドする名建築」です。
各地の建築家に「おすすめ建築の写真を撮ってきてください」と
図々しいお願いをするのですが、
となたも喜んで引き受けてくださるのが驚きです。
建築家って、本当に建築が好きなんだなあ、
と改めて感じ入りました。
第1回は、仙台の手島浩之さんにご登場いただいています。

ほか、書籍や展覧会のご紹介もあり、
私にとっては取材がてら本を買ったり
ギャラリーに行けたりする、ちょっと役得な!ページ。
ボリュームは少なめですが、
堅苦しくなく楽しく読める記事になっていると思いますので
店頭で見かけたら手にとってみてくださいませ。

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ウィリアム・メレル・ヴォーリズ

ウィリアム・メレル・ヴォーリズ。

その作品展が、
「パナソニック電工 汐留ミュージアム」で開催されています(6月21日まで)。

彼はアメリカ生まれだけれど、あくまでも「日本の」建築家と言ってよいと思います。
来日してから建築活動を始め、もっぱら日本で活躍し、のちに日本に帰化しました。

作風こそ、アメリカっぽかったりスペインっぽかったりと
「洋風」だけれど、
彼自身は、アメリカで正規の建築教育を受けてはいません。

日本に住む外国人が期待される「外国風」を
素人ならではの自由な発想でつくったような印象で、
装飾も、空間も、のびのびしているところがいい。
飾りたいから飾った、というような。

様式論とか建築史の考証とかの
堅苦しいロジックから自由であるように見えるんです。
ほんとのところは、わからないけれど。

東京では、山の上ホテルや明治学院の礼拝堂。
京都なら、四条大橋のたもとにある、東華菜館。
ほか、神戸女学院や大阪大丸心斎橋店。

たぶん、誰もがどれか一度ぐらいは目にしているはず。

ちなみに、彼はあの「メンソレータム」の近江兄弟社の創始者でもあります。
近江八幡には、彼の作品がたくさん残っている。

ちょっと、旅してみたくなりました。


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