21世紀型再開発の先行例、豊洲
まだ開発は完了していないけれど、
豊洲は21世紀型再開発のテストケースといえます。
特に、ゆりかもめ豊洲駅の北側にあたる
江東区豊洲2丁目・3丁目。
特徴は、
まず第一に、複合機能都市だということ。
20世紀型、というか昭和型の都市開発は、基本的に単機能でした。
住宅地は住宅地、商業地は商業地、オフィス街はオフィス街。
「ベッドタウン」と呼ばれた団地群が典型です。
今となっては、「都市の限界集落」なんて呼ばれていたりする。
オフィスがないから人は出て行くし、商業がないから訪れる人もいない。
その反省もあってか、
豊洲では、晴海通り沿いがオフィス、
運河沿いが商業地、住宅地、文教地区と
さまざまな機能を計画的に振り分けています。
そのため、第二の特徴として、
官民一体で開発に取り組んできました。
計画時には「まちづくり協議会」でデザインルールを決め
遊歩道の一部は、沿道のマンションやオフィスが共同で提供しています。
オフィスビルも、道路面は一般開放してカフェや企業史料館を設けている。
多彩な機能を持つと同時に「街全体の一体感」の実現をも目指しています。
では、なぜ豊洲ではこんな大々的な面開発が可能だったのか?
「埋め立て地だからでしょ」では片付けられません。
同じ埋め立て地でも、豊洲は有明や台場、青海などの
「埋め立てたて」(といっても'70年代にはすでにあった)の街とは違い、
昭和初期にはすでに完成し、機能していました。
すでにひとつの役割を終えて、次の役割に移行しつつある街、
それが豊洲。
そこで、次からは
「豊洲では、なぜこんな開発が可能だったのか?」を
解き明かしたいと思います。
「01・業務月報」カテゴリの記事
- 21世紀型再開発の先行例、豊洲(2009.09.03)
- 東京は、湾岸へ?(2009.09.02)
- ムック「1000万円台でいい家が建つ教科書」発行!(2009.04.27)
- 「住まいの設計」リニューアル(2009.04.22)
The comments to this entry are closed.
Comments