葉山へ。----遠藤新設計「加地邸」&吉田五十八設計「山口蓬春画室」
フランク・ロイド・ライトの愛弟子、遠藤新設計の「加地邸」。
5月17日までの土日の日中、13時から16時の3時間だけ公開していると聞いて、
新緑の眩しい葉山まで行ってきました。
昭和3年の竣工というから、今年で築87年になるんですね。
つい最近まで生活が営まれていたようで、
トイレに温水洗浄便座が取り付けられていたり。
暮らしの痕跡が濃厚に感じられて、そのことにまず圧倒されました。
「生きられた家」が人の心をつかむのは、どうしてなんでしょう。
大谷石を多用した建物は、やっぱりライトにそっくりです。
規模もプランも全然違うのに、芦屋の山邑邸(ヨドコウ迎賓館)を思い出しました。
特に、玄関前のピロティを利用した、水盤のあるテラスとか。
残念ながら、写真はうまく撮れなかったのですが。
近くには、日本画の大家、山口蓬春の旧家を利用した記念館もあります。
こちらには、近代数寄屋の吉田五十八の建築が残されています。
昭和28年築の画室は、天井が高くてとってもモダン。
開口部を全開できる引き込み式の引き戸には、
日差しを調節するために一部だけ引き違いになった障子や
全開時に戸袋を隠す板が取り付けられているなど、
細かな工夫がいっぱい。
照明もフラットな 天井埋め込み式になっており、今見ても新しい。
数寄屋というより、今流行の「和モダン」でした。
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