尾形光琳の国宝屏風、56年ぶりの邂逅---「燕子花」と「紅白梅」
東京・青山の根津美術館で5月17日まで開催中の
「燕子花と紅白梅--光琳デザインの秘密」に行ってきました。
会期も終わりに近付き、庭の燕子花も盛りを過ぎてしまいましたが
最後の一週間は夜19時まで開館しています(入館は18時半まで)。
今年は「燕子花図」に加え、MOA美術館所蔵の「紅白梅図」と国宝屏風揃い踏み!
やはり、間近で見ると迫力が違います。幻想的な屏風の世界に吸い込まれそうでした。
「燕子花図」は伊勢物語「八橋」の段、在原業平の東下りの段に取材しているとされるのに
「橋も人物も描かれていない」とよく言われますが、
近付けば絵の中に入り込み、自分自身が登場人物であるかのように感じられるのです。
そして、「紅白梅図」! どれだけ見ていても見飽きません。
2本の梅の幹の姿も枝振りも、可憐な花々も、中央を流れる抽象画のような水流も。
その上、今回の展示では同じ空間に俵屋宗達の重文屏風「蔦細道図」も並んでいるのです。
まさに壮観!!
ほか、光琳のバックグラウンドになったという光悦謡本や、
光琳がデザインした工芸品の数々、弟・乾山との合作陶器も見ものです。
私は特に「流水図乱箱」の内側の絵が気に入りました。ここだけ見たらまるで現代アート。
金と青の色彩の対比もシンプルにして華やか、超モダン!
見逃せません。
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